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中毒の処方箋 〜淫らな輪舞曲〜

第5章 飽食の時。佳代(2)

佳代の吐息が、夜の静けさを溶かすように部屋に満ちていた。

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私は薬剤師として働く四十代後半の男。佳代は私が勤める薬局に事務員として入社した。四十代半ばの熟れた体躯を持つバツイチの女。

長いセックスレスで、瞳の奥に溜まった渇望が、時折、事務的な微笑みの裏側から覗いていた。今日、私は彼女の自宅に招かれていた。逢瀬の約束。互いの体を重ねるための、甘く危険な時間。

佳代の自宅は、郊外の閑静な住宅街にあった。玄関を開けると、柔らかな照明と、煮物や焼き魚の香ばしい匂いが私を迎えた。

彼女はエプロン姿で立っていた。白いTシャツにジーンズという装い。四十路を過ぎてもなお、ピッタリとした装いのお陰で腰のくびれと豊満な胸の膨らみが強調される。今日は長い黒髪を一つにまとめ、化粧は薄めだが、唇は艶やかに赤く染まっていた。

「先生、いらっしゃい。今日は手作りばかりよ。遠慮なく食べてね」

彼女の声は低く、そして甘く響く。テーブルには煮付けにした鯖、野菜たっぷりの筑前煮、香りの良い味噌汁が湯気を立てている。そして、彼女の好きな赤ワインも置かれていた。

グラスを傾けながら、世間話から徐々に、互いの過去へと話が移る。佳代の元夫は仕事人間で、三年以上、肌を重ねていなかったという。体の些細なすれ違いが徐々に大きくなり、彼女の心は夫から離れていった。彼女の指がグラスの縁をなぞる仕草に、抑えきれない焦燥が滲んでいた。

度数の強いワインのアルコールが体を熱くする。佳代の頰が桜色に染まり、目が潤む。私は彼女の手を取り、指先を唇に寄せた。柔らかい肌の感触、ほのかに残る料理の油の匂い。彼女は小さく息を漏らし、私の膝に体を寄せてきた。

「…もう、我慢できないの」

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