
クラスの人気者は、刹那の2時間を買い戻したい。
第10章 逢瀬
苑子はキッチンでメインディッシュの仕上げをしていると、リビングから樹の笑い声が聞こえてくる。
気になって様子を見に行くと、刹那が樹を追いかけ回して遊んでいた。
きゃー!!っと叫びながら逃げ回っている。
「待て、樹!」
刹那にガバッと捕まえられキャッキャ声をあげて笑っている。
「まあ、樹」
「せつな〜」
苑子は少し驚いていた。夫とこんな風に戯れあう光景を見たことがなかった。
少し微笑ましく、少し悲しかった。
息子は楽しそうにご飯を食べて、遊び疲れたのかいつもより早く寝ていた。
「刹那くん、今日は本当にありがとう。
あんなに楽しそうな樹は初めてみたわ」
「最初は恥ずかしがってたけど、いい子だよ。樹」
珈琲を飲みながら刹那はいった。散々ご馳走になってそろそろ帰ろうとしたとき
苑子は彼の隣に身を寄せてきて、その手に自身の手を添えていた。
「せ、刹那くんにひとつお願いがあるの……」
頬を染め俯きながらか細い声で彼女は囁いた。
改ったようすの苑子の申し出に刹那は正面を向いて答えた。
「オレにできる事ならなんでも言ってください」
「……一度だけ、抱いて欲しいの」
「……えっ」
「ご、ごめんなさい。私どうかしてたわ。今のは忘れてちょうだい」
苑子はソファから立ち上がり、そそくさとキッチンへ逃げるように姿を消した。
状況が飲み込めていない刹那はとりあえず珈琲を飲んで物思いに耽っていた。
それから、彼女の逃げ込んだキッチンへ顔を出して刹那はある提案を持ちかけていた。
「苑子さん、事情はよく分からないけど、オレで良ければ相手します。
その代わり条件があって、2時間5,000円でオレの時間を買ってください」
苑子は信じられないといった顔で刹那を見つめていた。
「本当にいいの? こんなオバさんの相手なんてしたくないでしょ」
「オバさん? オレは苑子さんを素敵な女性だと思うけどな」
彼女は思いもよらない言葉に、肩を震わせて涙をこぼしていた。
気になって様子を見に行くと、刹那が樹を追いかけ回して遊んでいた。
きゃー!!っと叫びながら逃げ回っている。
「待て、樹!」
刹那にガバッと捕まえられキャッキャ声をあげて笑っている。
「まあ、樹」
「せつな〜」
苑子は少し驚いていた。夫とこんな風に戯れあう光景を見たことがなかった。
少し微笑ましく、少し悲しかった。
息子は楽しそうにご飯を食べて、遊び疲れたのかいつもより早く寝ていた。
「刹那くん、今日は本当にありがとう。
あんなに楽しそうな樹は初めてみたわ」
「最初は恥ずかしがってたけど、いい子だよ。樹」
珈琲を飲みながら刹那はいった。散々ご馳走になってそろそろ帰ろうとしたとき
苑子は彼の隣に身を寄せてきて、その手に自身の手を添えていた。
「せ、刹那くんにひとつお願いがあるの……」
頬を染め俯きながらか細い声で彼女は囁いた。
改ったようすの苑子の申し出に刹那は正面を向いて答えた。
「オレにできる事ならなんでも言ってください」
「……一度だけ、抱いて欲しいの」
「……えっ」
「ご、ごめんなさい。私どうかしてたわ。今のは忘れてちょうだい」
苑子はソファから立ち上がり、そそくさとキッチンへ逃げるように姿を消した。
状況が飲み込めていない刹那はとりあえず珈琲を飲んで物思いに耽っていた。
それから、彼女の逃げ込んだキッチンへ顔を出して刹那はある提案を持ちかけていた。
「苑子さん、事情はよく分からないけど、オレで良ければ相手します。
その代わり条件があって、2時間5,000円でオレの時間を買ってください」
苑子は信じられないといった顔で刹那を見つめていた。
「本当にいいの? こんなオバさんの相手なんてしたくないでしょ」
「オバさん? オレは苑子さんを素敵な女性だと思うけどな」
彼女は思いもよらない言葉に、肩を震わせて涙をこぼしていた。

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