
クラスの人気者は、刹那の2時間を買い戻したい。
第7章 鷹司 苑子
高級住宅街の一角。
『鷹司』
刹那は表札を見ていた。すると
「ああ、自己紹介がまだでしたね、私は鷹司苑子といいます」
「白瀬刹那」
「勝手に名前見て、不快にさせちゃったわね」
「……別に」
広い庭をバイクを引きながら歩く、結構な重労働だ。
雨が本格的に降り出していた。
玄関先で濡れた制服のブレザーを脱いで雨粒を払った。
先に家に上がった苑子はタオルを手に戻ってくる。
「これ使って、今お茶を淹れるから中で待ってて」
玄関も広かった、鏡張りの靴箱は天井まで届いている。
廊下を進みリビングに入るとあまりの豪華さに目を見張る。
壁にかけられた大画面テレビ、革張りのソファ、高そうな花瓶やシンプルなデザインの家具で統一されている。
刹那はぎこちなくソファに腰を下ろした。
しばらくして、トレーにポットとカップ、デザートを乗せた苑子が姿をあらわした。
ローテーブルにそれらを丁寧に置いていく。
「どうぞ、召し上がれ」
「スゲ〜、いただきます」
刹那は遠慮なくいただく事にした。
苑子の会話からすべて手作りだと知り、心底驚いた。
「これ作ったの?すごいな。売り物みたいだ」
「たくさん作ったから、お代わりしてくれると助かるわ」
「美味しい、ケーキ屋やるの?」
「ふふ、ただの趣味よ」
「へー、只者じゃないな」
苑子はありがとうと微笑んでいた。
二人は少しだけ自分の事を話して時を過ごす。
刹那はすぐ近くの高校三年生で訳あって留年している事
苑子は一児の母で趣味のお菓子作りをしている事
「作るばかりで食べてくれる人がいなくて困ってたの。
刹那くんに食べてもらえて嬉しかったわ」
「こんなに美味しいのに、家の人は食べないの?」
「毎日だと、さすがに飽きるみたいね」
「そんなもんか」
「また、良かったらいつでもお茶しにきて、お喋りするのも楽しかったわ」
時計を見るともうすぐ18時になる頃だった。
「今日はご馳走さまでした」
刹那は玄関に向かい湿った靴を履き、ハンガーからブレザーを外して羽織った。
苑子からクッキーの手土産まで持たされて、アパートに帰って行った。
『鷹司』
刹那は表札を見ていた。すると
「ああ、自己紹介がまだでしたね、私は鷹司苑子といいます」
「白瀬刹那」
「勝手に名前見て、不快にさせちゃったわね」
「……別に」
広い庭をバイクを引きながら歩く、結構な重労働だ。
雨が本格的に降り出していた。
玄関先で濡れた制服のブレザーを脱いで雨粒を払った。
先に家に上がった苑子はタオルを手に戻ってくる。
「これ使って、今お茶を淹れるから中で待ってて」
玄関も広かった、鏡張りの靴箱は天井まで届いている。
廊下を進みリビングに入るとあまりの豪華さに目を見張る。
壁にかけられた大画面テレビ、革張りのソファ、高そうな花瓶やシンプルなデザインの家具で統一されている。
刹那はぎこちなくソファに腰を下ろした。
しばらくして、トレーにポットとカップ、デザートを乗せた苑子が姿をあらわした。
ローテーブルにそれらを丁寧に置いていく。
「どうぞ、召し上がれ」
「スゲ〜、いただきます」
刹那は遠慮なくいただく事にした。
苑子の会話からすべて手作りだと知り、心底驚いた。
「これ作ったの?すごいな。売り物みたいだ」
「たくさん作ったから、お代わりしてくれると助かるわ」
「美味しい、ケーキ屋やるの?」
「ふふ、ただの趣味よ」
「へー、只者じゃないな」
苑子はありがとうと微笑んでいた。
二人は少しだけ自分の事を話して時を過ごす。
刹那はすぐ近くの高校三年生で訳あって留年している事
苑子は一児の母で趣味のお菓子作りをしている事
「作るばかりで食べてくれる人がいなくて困ってたの。
刹那くんに食べてもらえて嬉しかったわ」
「こんなに美味しいのに、家の人は食べないの?」
「毎日だと、さすがに飽きるみたいね」
「そんなもんか」
「また、良かったらいつでもお茶しにきて、お喋りするのも楽しかったわ」
時計を見るともうすぐ18時になる頃だった。
「今日はご馳走さまでした」
刹那は玄関に向かい湿った靴を履き、ハンガーからブレザーを外して羽織った。
苑子からクッキーの手土産まで持たされて、アパートに帰って行った。

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