
クラスの人気者は、刹那の2時間を買い戻したい。
第7章 鷹司 苑子
毎朝、子どもを園バスに乗せて家に戻るとき、
公園で煙草を吸っている高校生を見かける。
しかも、バイクに乗って学校の近くまできている。
今どき珍しい不良を絵に描いたような高校生。
ある日、苑子はその不良に声をかける。
「あの、ここ禁煙なんです。子どもも遊ぶから吸い殻も迷惑と言うか……」
「あ、すいません」
不良学生は煙草を地面に落として、靴で踏み消した。
吸い殻を拾い上げ、ポケットに仕舞い込む。
公園の柵を飛び越えヘルメットを被ると、バイクに跨り走り去っていった。
翌日。
昨日の不良学生が性懲りも無く煙草を吸っていた。
「貴方、昨日も注意したのに……」
「なに?」
不良学生はあからさまに嫌な顔をしている。
「ここは公園の外だし、灰皿も用意したんだ。文句言われる筋合いない」
苑子は少し怖かったけど、さらに続けた。
「でも、高校生でしょ。そもそも煙草吸っちゃいけないのよ」
キッと不良学生に睨まれる。
「うるさいなぁ」
彼は煙草を口に咥え、ポケットからカードケースを取り出して、彼女の目の前に突き出して見せた。
「こう見えて、ハタチだから」
免許証の生年月日。確かに二十歳だった。
「……ごめんなさい。制服だったから、つい」
彼は吸い殻を携帯灰皿にしまうと、バイクを走らせて行った。
白瀬刹那
免許証に記されていた彼の名前。
苑子はなぜか彼のことが気になっていた。
━━━━━━━━━
雨の午後。
苑子は買い物帰り、あの公園を通りかかる。
公園の外で煙草を吸っている白瀬刹那を見つけた。
「刹那くんよね?」
呼ばれて驚いたように振り返る。
「なんで名前知ってるんだ」
「ふふ、なぜでしょう?」
しばらく考えて彼が思い出したようにいった。
「年齢確認したときだ」
「当たり」
雨が降っているのに、彼は傘も差さずにいる。
私は思わず提案していた。
「良かったら、雨が止むまでウチでお茶しませんか?」
「……」
「ごめんなさい、変なこといって驚かせちゃったわね」
苑子は恥ずかしくなって慌て蓋めいた。その姿を見て、
「……少しだけなら」
刹那は誘いに乗ることにした。
公園で煙草を吸っている高校生を見かける。
しかも、バイクに乗って学校の近くまできている。
今どき珍しい不良を絵に描いたような高校生。
ある日、苑子はその不良に声をかける。
「あの、ここ禁煙なんです。子どもも遊ぶから吸い殻も迷惑と言うか……」
「あ、すいません」
不良学生は煙草を地面に落として、靴で踏み消した。
吸い殻を拾い上げ、ポケットに仕舞い込む。
公園の柵を飛び越えヘルメットを被ると、バイクに跨り走り去っていった。
翌日。
昨日の不良学生が性懲りも無く煙草を吸っていた。
「貴方、昨日も注意したのに……」
「なに?」
不良学生はあからさまに嫌な顔をしている。
「ここは公園の外だし、灰皿も用意したんだ。文句言われる筋合いない」
苑子は少し怖かったけど、さらに続けた。
「でも、高校生でしょ。そもそも煙草吸っちゃいけないのよ」
キッと不良学生に睨まれる。
「うるさいなぁ」
彼は煙草を口に咥え、ポケットからカードケースを取り出して、彼女の目の前に突き出して見せた。
「こう見えて、ハタチだから」
免許証の生年月日。確かに二十歳だった。
「……ごめんなさい。制服だったから、つい」
彼は吸い殻を携帯灰皿にしまうと、バイクを走らせて行った。
白瀬刹那
免許証に記されていた彼の名前。
苑子はなぜか彼のことが気になっていた。
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雨の午後。
苑子は買い物帰り、あの公園を通りかかる。
公園の外で煙草を吸っている白瀬刹那を見つけた。
「刹那くんよね?」
呼ばれて驚いたように振り返る。
「なんで名前知ってるんだ」
「ふふ、なぜでしょう?」
しばらく考えて彼が思い出したようにいった。
「年齢確認したときだ」
「当たり」
雨が降っているのに、彼は傘も差さずにいる。
私は思わず提案していた。
「良かったら、雨が止むまでウチでお茶しませんか?」
「……」
「ごめんなさい、変なこといって驚かせちゃったわね」
苑子は恥ずかしくなって慌て蓋めいた。その姿を見て、
「……少しだけなら」
刹那は誘いに乗ることにした。

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