子猫クロワサンス(最終回)
第2章 猫クロワサンス
―――――涙が溢れた。
衝動的に関係を切ったのは僕なのに…
いろんなことを言い訳に…連絡を無視したのは僕なのに……
“戌貝 啓二(いぬかい かいじ)”の文字だけで……
後悔や懐かしさ…愛しさと罪悪感が溢れ―――…涙が出た。
会いたい…
もう、手遅れだとわかっていても…
会いたくて…会いたくて……
僕はこっそり啓二さんの部署に彼を見に行った…
すると、彼は真面目に働きながらも……いまだに最終回を迎え何年もたつ【気象戦隊、ケ・セラ・セランジャー】のキーホルダーを使っているのを見かけた。
しかも、それは僕がパパにおねだりして作ってもらった、春担当ケ・セラ・セラピンクの小春ちゃんのラバーキーホルダーである。
世界にひとつだけのキーホルダーである。
「まだ…使ってて…くれたんだ」
嬉しくて今すぐにでも甘えたくなったが、啓二さんには、結婚前提にお付き合いしている人がいると聞いて…
二度と会えないのだと悟った。
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