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さくらんぼトラップ

第1章 さくらんぼトラップ

「げ・・・ん」


僕のことか?

慌てて僕はなぜか部屋を見回してしまった。

美里、俺の夢を見てるのか?

美里の唇をじっと見つめて次の言葉を待つ。


「きて・・・」

二文字がはっきりと美里のプルンとした唇からこぼれ出たのを僕は聞き逃さなかった。

美里は熟睡している。頭痛薬のせいだろう。


いけない。弦、抑えろ・・・頭の中でもう一人の僕がそう叫んでいる。


なのに僕の指先は、

美里の唇に、指で触れてしまった。



つやつやで柔らかい。しばらくそのふわふわとした感触を味わった後。


だめだ弦。そう言うもう一人の僕の声も聞かずに僕は、

美里の唇に唇をそっと重ねてしまった。

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