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兄妹は他人のはじまり

第1章 同居

妹は、続けて、

「私、これから荷物の整理するから…。また後でね!」

と言った。僕は、

「おう!」

とだけしか言えなかった。妹の変わりように言葉が出なかったのだ。

妹がドアを閉めて立ち去ると、トントントンと階段を登っていく足音がした。

妹が去っても僕の緊張感は消えなかった。それは、妹が来る前に感じていた緊張感とは全く別の緊張感だった。

自分の妹ながら美人すぎて、これからどう接すれば良いか分からないという緊張感だ!でも、考えてみれば細身で身長が高くスポーツも得意だった。美人の要素は高校時代からあったのだと思う。

ただ、オシャレな感じがしない髪型と服装、機能性だけの眼鏡、トゲトゲしい話し方等、自分の印象を良くしようという意思が感じられない姿に隠されていただけだったのかもしれない。

僕は、今までとは逆の意味で妹と会いたくないと思った。あいつと会うと絶対に緊張する。

正直、僕の知り合いにあんな美人はいない…。長い間姿を見なかったこともあり、妹を一人の人として客観的に見るような感覚がある。もし知らずにほかの場所で見たのなら、ずっと目で追っていたに違いないくらいの美人だ。

兄妹って、こんなふうに思うことがあるのだろうか?今まで考えたこともなかった…。



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