
ほしとたいようの診察室
第10章 陽はまた昇る
今回は初期研修2年目の男性。
「桜堂元基(おうどうもとき)です。数ヶ月の間ですが、よろしくお願いします」
桜堂、という名字を聞いて、ピンと来た。
彼は桜堂大学附属病院の理事長の息子であるという。この子がきっと、将来的に院長か理事長になることはなんとなく想像できた。
しかし現場では、誰の息子だろうが娘だろうが関係ない。
子どもの命に換えられるものは何もないのだ。
「指導医の日野陽太です。よろしくお願いします。早速だけど、今後の流れを確認しましょうか」
「よろしくお願いします!」
緊張気味の彼ではあったが、自身の立場に驕らず仕事に取り組む姿には好感が持てた。

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