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ほしとたいようの診察室

第9章 ひとときの外出






『ふーん、明後日は陽太先生が休みらしいけど? 迎えにきてもらったら良かったじゃん』




『……!』





不意に出された名前に、言葉が詰まる。


知っている、それくらい。


付き合ってから日は浅いが、ここ1週間は毎日ぽつぽつと連絡を取っている。もちろん、陽太先生の出勤日もそれによって把握していた。


しかしここで知っていると言ったら、またも墓穴を掘るだけになりそうな気もしたので、返事に詰まる。墓の穴はそう何個も要らないのだ。


何も言わないわたしを、たっぷり5秒見つめてから、吹田先生は笑いながら言った。



『ふふ、冗談。治ったら早く出てってもらわないと、病床数も余裕がないからねぇ』



なんとまあ、吹田先生の目はいつも、こんなに鋭いんだろうか。



『まあ、すぐ戻ってくることにはならないように』



冷静な口調に戻ると、そう釘を刺してきたのだった。





……



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