ほしとたいようの診察室
第9章 ひとときの外出
「退院おめでとう、のんちゃん。」
あの日のように、吹田先生と叶恵さんがエントランスで柔らかく笑う。
ようやく条件のつかない、自由への言葉が言い渡されたのだった。
「はい……、ありがとうございました……!」
ほっとして、ため息が漏れる。
約1ヶ月半。長かった……。
治療に副作用、脱走と一時外出と……そして、
よ、陽太先生が、か、彼氏に……。
なんと目まぐるしい時間を過ごしたことだろうか。
吹田先生が軽く手を振る。
わたしは深く頭を下げると、病院を背にして歩き出した。
……
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