
ひとつ屋根の下の愛情論
第17章 乾きの果て
俺は走り――――…
さっきまで雅と繋がっていたホテルに秋音を連れ込んだ!
「///なっ――――!律夏!ここ!」
「うるせえ…黙ってついて来い」
俺は冷静だった…部屋を手早く選び――――手首を放さないまま…どんどん進む。
時折…秋音の顔を覗き見るが――――部屋に入る頃には青白く…更に不安な顔つきになっていく。
「ここ――――…///ホテル…だよな?」
手首に力が入り…秋音の逃げ出したい気持ちが俺の中に流れてくる。
「あぁ…お前も――――何回かは利用したことあるだろ?甘い香りのボディソープは情事の余韻が残るからな――――…」
ビクッと――――手首が震える…
“甘い…香りのボディソープ”と聞いて秋音に動揺が現れる。
俺は部屋に入ると…秋音を真っ正面から見つめた。
「ここは――――…同姓でも入れる…良心的なホテルだ。
お子ちゃまが利用する…可愛い系の物はないけどな」
真っ赤は顔で…インテリアを見る秋音は少し怯えていた。
“怯えさせたくない”と――――…脳みそでは分かっている…
しかし…
俺の心は、真逆を望み…熱くなる。
