Restart
第6章 約束の日
眠れなかった。
やっと…
チカに会える…
そう思ったら、一晩中眠れずに何度も何度も寝返りを打ってた。
チカとのベッドも、もうチカの匂いは何処にもなくて。
会いたい…
ただ、毎日毎日想い続けた。
翔『チエちゃん?…出られる?』
「…うん、今行くっ…ちょっと待ってて?」
チカを迎えに行く為に、ショウがマンションの下で待っててくれてるんだけど…
着ていく服に悩んで全然決まらない。
どうしよ!
もう時間ないのに!
未だ下着でうろうろするあたし。
クローゼットに並ぶ服と、ベッドに散らばった服。
ふっと目に付いた、ワンピース。
智翔『フフ♪可愛いじゃん♪』
「フフ♪」
あの日。
あたしの誕生日に言ってくれたチカを思い出して、あたしはワンピースを着た。
鏡の前で髪を整え、メイクの確認をして。
「…ハァ…ごめんっ…お待たせっ」
翔「……フフ♪…行こっか(笑)」
「…ねぇ……どっか、変?」
翔「んーん(笑)大丈夫、可愛いよ♪」
頭を撫でたショウ。
車に乗って走り出す。
「…ありがと、ショウ」
翔「んー?何が?」
「ずっと…あたし、泣いてばっかだったし…チカの事も、会いに行っていろいろ教えてくれたでしょ?」
翔「フフ(笑)…全然(笑)…チエちゃんが笑ってくれてホッとしたよ♪あいつさ…チエちゃんの事ばっか聞いてさ(笑)俺の心配なんか全然だったよ(笑)」
「フフ(笑)」
翔「…眠れなかったでしょ(笑)?」
「…うん(笑)」
チカの所まで、本当に長い道のりだった。
絶対そんな訳ないのに、わざとゆっくり走ってるんじゃない?ってまで思っちゃって…
ハンドルを握るショウが何処までも楽しそうだった。
着いた場所は、周りに何にもない静かな所。
『あそこから、出てくるから』ってショウが指差すのは大きな扉。
ドキドキ、する。
チカは…
ちゃんとまだ、好きで居てくれてるかな?
あたしを見て、ガッカリしないかな?
ギュッと手を握り締めて。
胸元のドッグタグとネックレスを握り締めた。
ポンと頭を撫でられ、視線を向けたらショウが笑ってて。
翔「…ほら。……来たよ♪」
ゆっくり顔を前に向けた。
大きな扉がゆっくり動くのが見えた。
開き切ったドアの向こう。
深く深く頭を下げた、チカ…
ドアを開けてくれたショウに、手を引かれて。
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