
Restart
第4章 偏愛
チエは俺と出会ってから学校へは行ってない。
俺も、同じ。
もうとっくに退学だろう。
久し振りに溜まり場のアパートに行った。
翔「お?珍しい(笑)…ってか、こんな汚ねぇとこにチエちゃん連れて来んなよ(笑)」
「…チエが来てぇっつったんだよ(笑)」
翔「へぇ(笑)物好きだねぇ(笑)」
知恵「だってさ…綺麗にしないと、体に悪いでしょ?」
少しだけ眉間に皺を寄せたチエ。
『ほら、手伝って?』って、ダラダラしてた下の奴らに声を掛け、片付け掃除を始めた。
翔「フフ(笑)…別人みたいだな(笑)?」
「あぁ」
翔「…こう言うお前ら見ると、ちょっとだけ羨ましいかも(笑)」
「……ちょっと、か(笑)」
翔「フッ(笑)ちょっと(笑)…面倒臭ぇじゃん、そこらの女」
「あぁ。……けど、マジで惚れたら死ぬほど面倒な事言われても気になんねぇけどな(笑)」
声を上げて笑ったショウ。
部屋中を掃除機掛けたり、洗濯の仕方が悪いとやり直しさせたり…
忙しなく動き回るチエを眺めながら、密かに思ってたチエのお袋さんの事を、こっそりショウに話した。
翔「…あぁ」
「昌也さんには、会わせる訳にいかねぇから…」
翔「なるほど」
「…とりあえず、今日。お袋さんに会ってくる。……ジュンに呼ばれたっつって誤魔化すから、チエの事、頼むわ」
翔「了解♪」
忙しなく動き回るチエを掴まえた俺は、出掛ける事を伝えた。
案の定、一緒に行くと言った。
何とかショウと待ってる様言い聞かせる。
知恵「…」
「フッ(笑)…直ぐ帰ってくる」
知恵「……ん」
「大丈夫。前みたいな事ねぇから(笑)…な?……帰ったらまた、いっぱい愛してやるから♪」
知恵「…馬鹿///」
キスをして言った所為で、パシッと肩を叩いたチエは真っ赤だった。
頭を撫でてアパートを出た。
侑の立つ車に近付けば、チエが居ない事を不思議そうにしてる。
「チエのお袋さん家行ってくれ」
侑「…はい」
場所なんて、言わなくても既に調べてるだろう侑。
こいつは本当に回転が早いから助かる。
暫く走った。
恐らく、日中は昌也さんも居ないだろう。
郊外の民家が少なくなってきた頃。
古いアパートの前に停めた侑。
侑「二階の手前から二軒目です」
「…あぁ。ありがと」
車を降りゆっくり階段を上がり。
チャイムを押した。

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