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第2章 新世界


チカが笑うと、嬉しくなる。

それに気付いたのは本当につい最近。
またキスされるから、言わないけど(笑)


昼少し前に買い物に出掛けた。
チカはいつも手を繋いだり肩を抱いたり。
腰に手を回したりする。
それさえも、もう慣れた。

買い物の前に昼ご飯を食べにラーメン屋に入った。
あたしが食べたいって言ったから。

カウンターに並んで座るあたしたち。
入ってきたお客さんの気配を背中に感じて。

『あれ?…チカさん?』

甘ったるい声がして、背筋がゾワッとする。
振り向かずとも、どんな女の人か想像ついたから、隣のチカに視線を向けた。
苦笑いするチカ。
わざとらしくそっぽ向いてやる。

『ねぇチカさん♪久し振りぃ♪』

完全に無視を決め込んだチカは、あたしがわざとらしくそっぽ向いた事が嬉しいらしい。

そう。
こうしてチカと外でご飯食べると結構な確率で、ケバい女と出会す。
しかも全てが身体の関係を持つ女の人。

智翔「…チエ♪」

「…フンッ」

智翔「チエ♪…こっち向けって♪」

「嫌だ」

智翔「ここでキスすんぞ?」

仕方なく顔を向けるあたしも、大概甘いよな…(笑)

「ねぇ…あの人どうにかしなよ。他のお客さんたちも迷惑だって」

馬鹿みたいに香水の匂いプンプンさせてる女の人。
チカに話し掛け続ける女の人に、静かに立ち上がり耳元で何かを告げた。
一瞬で青ざめた女の人は、スーッと店を出て行った。

「…何言ったの?」

智翔「聞きたいか?」

「………後でいいや」

表情を見て、店内で聞く勇気はなかった。

後から聞いて、あたしもさすがに青ざめた。
口に出すのも、寒気がする。


スーパーで買い物中。

「…あ。……ジュンくんだ」

智翔「んー?」

「ほら、あれ」

智翔「……あぁ。女と買い物か(笑)」

手を繋いだ、女の人と並んで歩くジュンくん。
近くに住んでるんだ…なんて思いながら、カゴに食材を入れていくあたし。

レジで会計を済ませて歩いてた時、チカの携帯が鳴る。

智翔「…はい」

翔『チカ?…悪い、ちょっと出て来れねぇか?』

智翔「どした?」

翔『下の奴、女拐われたって』

智翔「直ぐ行く」

拐われた、って…
繋いだチカの手。
あたしがちょっと力を込めたら、チカは苦笑いした。

切って直ぐ侑くんから電話が来て、スーパーを出た所だと伝えてた。

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