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第12章 賑やかな日常


だから、きっとチカもトモがやりたい事に反対しないんだろうなぁって思う。

母「それでも。やっぱり事故とか怪我とか、心配は絶えなかったけどね?…結局、チエちゃん泣かせる様な事になっちゃったし…」

「フフ(笑)…でもね?…あたしはあの日があったから、今があるって思うの♪……一年、会えなかったでしょ?大好きがどんどん大きくなるの♪」

母「もぉ♪…本当に可愛いんだから♪」

お母さんに抱き締められた。
そんなあたしたちを見てたサエが駆けてくる。
足元に抱き付いたサエ。

翔恵「サエも♪」

抱き上げたお母さんがギューッとすると、キャッキャと声を上げた。

智「…ただいまぁ!」

トモの声にサエが飛び下り玄関に駆けて行った。
サエを抱っこしたトモがリビングに来るとお父さんたちの『お帰り』が聞こえて。
皆で夕飯を食べ始める。

サエの隣でチハルが面倒見てくれてて。
トモとチカはバイクの話。
お母さんと料理の話をしたり、お父さんとチカの昔の話をする。
アヤが居ないのはちょっと寂しい。
だけど、大好きな人と一緒なアヤは、幸せな時間だろうから。
そんな事を考えながらコッソリ笑う。

気付いたチカが、頬にキスをする。

隣に座るサエが真似すると、全員が笑ってた。



こんなに、幸せが溢れてる。

16才の頃。
あたしは未来を捨てようとした。

あの日…

歩道橋の欄干に立った日。
チカに会った。


『…ねぇって。………そんな高いとこに居たら……パンツ見えちゃうよ?』


チカの言葉がなかったら…

きっと今頃あたしはここに居ない。


あんなに、苦しくて寂しかったのに…

今、目の前に温かくて優しくて、泣きたくなるくらいの幸せが溢れてる。


翔恵「…カッカ?…どっか、いたいの?…だいじょぶ?」

智翔「フフ(笑)…サエ?カッカは痛い訳じゃねぇから、大丈夫♪」

翔恵「だってカッカないてる…カッカ?…だいじょぶよ?サエがいいこいいこしてあげるね?」

小さな手で頭を撫でてくれるサエ。
トモもチハルも、あたしの涙の理由に気付いて笑ってる。

何より…

チカが頭を撫でて…

そっと抱き締めてくれた。

智翔「フフ♪……幸せだな♪?」

「…ん♪」

そんなあたしたちを、お父さんたちが優しく微笑みながら見守ってくれてた。





        終


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