
Restart
第11章 幸福と不安は隣り合わせ
「ありがと、チエ…本当に、お疲れ様♪」
小さな二人の命が、今、チエの腕の中でしっかり息をしてる。
看護師がチエの携帯で何枚か写真を撮ってくれた。
「…フッ♪…ようこそ♪……小せぇな♪」
知恵「フフ♪…可愛い♪」
看護師「…お疲れ様でした♪…じゃあ、赤ちゃんにおっぱいあげたら綺麗にしますね?」
一人ずつ、チエのおっぱいを吸う。
本当に小さくて。
触れる事を躊躇わせるくらい、小さな命。
奥に連れられた二人。
チエにたくさんキスをして感謝を伝えた。
お袋がただ泣いてて、親父に背中を擦られてた。
新生児室に、双子が寝かされて。
母「…あらぁ…可愛い♪」
父「フフ♪可愛いな♪」
暫く眺めた後、チエを病室で待つ。
戻ってきたチエに、お袋は泣きながら抱き締め『お疲れ様、ありがとう♪』って何度も言ってた。
親父も『おめでとう。お疲れ様』と、少し目を潤ませる。
「チエ。ありがと♪」
知恵「…チカ…」
抱き締め背中を擦った。
本当に、感動した。
こんなに細くて小さな体で、小さいとは言っても一人の人間な訳で。
それを二人も、無事に産み落としたチエ。
あまりの感動に、お袋もまた凄ぇんだって思いすら沸いた。
「…疲れたろ?…ゆっくり休みな?」
知恵「チカ…もう少しだけ、居て?」
お袋たちが名残惜しそうに帰って行って、チエは俺の手を握ったままそう言った。
ギリギリまで傍に居た俺。
翌日、病院に行くと双子がチエの傍に居た。
「チエ?」
知恵「チカ♪」
スヤスヤ寝てる双子。
「…名前、決めなきゃな?」
知恵「あのね?…お兄ちゃんの名前、チカの"智"って字使いたいんだ♪」
「フッ(笑)…じゃあ妹はチエの"恵"で、"アヤ"は?」
知恵「へぇ…"アヤ"…可愛い♪…お兄ちゃんは…"トモ"ってどう?」
「良いじゃん♪…呼びやすいし♪」
何だかあっさり決まってしまった双子の名前。
俺はそのまま決まった名前を区役所に出生届に書き提出。
大井智<オオイ トモ>
大井恵<オオイ アヤ>
家族が、一気に二人も増えて。
チエと二人だった我が家は、この日から4人家族になった。
守るべき者が増え。
より一層、しっかり共に生きて行こうと誓う。
愛するチエと。
可愛い双子。
何より誰より大切な愛しいチエに、『…愛してる♪』とそっとキスをした。

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