
Restart
第9章 平穏な日々を…
結婚して一年。
結婚記念日で、チエの誕生日の今日。
「…お先にっ!」
雅「あっ!ねぇチカっ!」
和「…やめときな?今日はあの人大事な日なんだから(笑)」
そんな二人の会話を背中で聞きながら、バイクに跨がりエンジンを掛ける。
メットを被りアクセルを握った。
途中、宝石店に寄り頼んでおいた物を受け取り、再びマンションへ向かう。
「…ハァ…ただいまっ」
知恵「お帰りっ♪!」
「うぉっ…フフ(笑)ただいま♪」
知恵「フフ♪」
飛び付くチエを受け止め、弁当箱を落とし掛けた。
抱き抱えたままリビングに入れば、豪勢な料理が並ぶ。
たまには外でって言ったけど、時間を持て余してるチエが料理を作るって言うから。
「…凄ぇな♪」
知恵「フフ♪…お風呂、入ってきて?」
可愛いキスを頬に受け、風呂場へ。
リビングに戻れば、今日はビールじゃないらしい。
『シャンパン見つけたの♪…安物だけど(笑)』と笑う。
知恵「結婚記念日おめでとう♪…いつもありがとう♪」
「おめでと♪…こちらこそ♪」
乾杯して一口含めば、美味いそれ。
『美味いな?』って呟くと嬉しそうに笑った。
「チエ。…誕生日おめでとう♪」
知恵「え…」
小さな箱を差し出した。
吃驚した顔に、嬉しくなる。
『…開けて、いい?』って聞かれて頷いた。
知恵「……指、輪?…小さい、けど…」
「ピンキーリング。…小指用だ」
知恵「へぇ…可愛い♪」
眺めてるそれを手に取り、チエの左小指に通した。
知恵「フフ♪可愛い…ありがとう♪」
「いいえ。…ピンキーリングって願いを叶えるとか、愛を深めるって意味あるらしい」
知恵「そうなの?……調べたの?」
「いや。店員が言ってた(笑)」
知恵「フフ(笑)…ありがとう♪まだまだもっと愛を深めなきゃね♪?」
「フハッ(笑)…だな(笑)」
また『ありがとう♪』ってキスをしたチエ。
ニッコリ笑って、立ち上がり寝室に入っていく。
直ぐに戻ったと思ったら…
知恵「あたしが先に渡したかったのにさ(笑)」
言いながら箱を渡された。
まさか、チエまでコッソリ用意してたとは…
全然気付かなかった。
「……時計」
知恵「フフ♪…いっつもさ、バイクに乗ってて携帯で時間見るの、大変でしょ?通勤とか、事故ったら困るし…」
少しだけ真剣な顔をするチエの頭を撫でた。

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