
ドSメイドは基本普通の子
第24章 フィギュア愛好家の魔の手!?
店長はそんな私たちを角の席に案内すると…
暖かい紅茶を出してくれた。
「――――メイド…カフェ…」
「うん――――…“ドS”がつくけど…」
綾子は「は?」と、言う顔をしたけど…周りの雰囲気や私の顔を見て…冗談を言っていないと分かってくれた。
「――――で、メイド…としてバイトしてるの?あの…和歌子が?」
私はゆっくりうなずくと…綾子をまっすぐ見る。
「言えなかった…こんな私を雇ってくれるメイドカフェないと思ってたし…」
「働いてみたいって…言ってたもんね和歌子。でも、大丈夫なの?和歌子…接客に向いてない…って…思ってたから…」
確かに――――…私は笑わないし…口数だって少ない…
接客業としては致命的だ…
「大丈夫…ここは…無理に笑わなくてもいいから――――…なんか、不機嫌?無関心?ってのも…人気で…」
