
ドSメイドは基本普通の子
第21章 教育者的指導!?
――――その頃
…ドSメイドカフェでは…
「おかえりなさいませ、ご主人様」
店長の早島が店をオープンさせていた。
「店長、今日のメニューアップルパイ追加してもいいか?いいリンゴが手に入ったんだ」
「お!?いいですね!
あれ?でも――――…大平さん…パイ関係苦手じゃなかったでしたか?」
試作品で作ったアップルパイのプレートには、パイとバニラアイスが寄り添い生クリームでデコレーションされていた。しかも、その上にはミントの葉がちょこんと可愛らしく鎮座していた。
「この間…時期じゃないけどアップルパイが食べたいって――――…三ノ輪が…
あっ、三ノ輪の客が言っていたって…聞いたんだよ!」
早島は真っ赤になって弁護する大平に「言い訳しなくていいのに」と、思いながら、そのプレートを、わざとグチャグチャに混ぜて口に入れた。
「うゎ!汚ねぇ食い方すんな!三ノ輪がっ!やっ///他のヤツが味見できないだろ!」
やっぱり…美羽への貢ぎ物か…と、思った早島だが…
「ちなみに…今日は美羽さん…ネイルの補習でバイトお休みですよ」
と、涼しい顔で大平に告げる。
「は!?――――え?」
ざまーみろ…と、腹のなかで笑う早島だった。
