
ドSメイドは基本普通の子
第15章 無表情VS天使
あわりさんは何故か上機嫌で私のお客様を次々と接客していく。
――――今日は楽かも!取材の企画とは言え…なんか悪いなぁ~
「大河さん!あわりぃ~凄く人気じゃないですか?皆に“天使の微笑み”とか言われて恥ずかしいです!」
「そうですか。良かったですね?」
あわりさんは店長に頑張ってる自分を誉めてほしいのかオーダーのつど笑顔で話しかけている。
「で?そろそろ縛りのレクチャーをするって企画をしてください。我々も通常業務に戻りたいので」
「は~い!そろそろ、縛られ役も来る頃でしょうから!」
「縛られ役?」
暇な私は今日はあわりさんのサポートで配膳をメインに頑張っていた。
キッチンからホールに戻る途中にあわりさんと店長の会話が聞こえたが、私は他人事だとスルーしてしまった。
