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好き心少なからず

第26章 ライバルだな~栗原×速水×曽根崎~

浅黒い肌に、筋肉質の骨太な体躯。

見た感じ、3年生かな?

大人っぽい、男らしい感じの人が先輩の前に座って、何やら先輩と話している。

話しかけるか一瞬迷うと、その人が俺を見た。

一重の、つり目がちな目。

その目力の鋭さに怯みそうになる。

すると、先輩がこっちを見て…

「あ、栗原くん」

手招きをしてくれたから、胸を撫で下ろして先輩に近づいた。

「お待たせしました」

「ううん、そんな事ない」

そうだろうな。

先輩なら絶対そう言うだろうと思った。

読んでいた本を閉じて立ち上がりかけた先輩へ、男が声をかけた。

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