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好き心少なからず

第22章 イイコト~梶×宮下~

「いいじゃん。いいの作って、セッションしようよ」

花夏はそう言ってニカッと笑った。

セッションか…。

花夏の刻むリズムが好きな俺にとって、その言葉はご褒美みたいなもんだ。

「しゃーねーな」

渋々頷いたら、花夏は目を細くして

「よーし!いいの作ろう!!」

意気込んで、パーツを組み始めた。

俺は花夏の指示通りに、釘を打ち付けていく。

寸法通りに切ってあるせいか、難なく作業は進んでいった。

「ねぇ」

花夏が押さえたベニヤ板に釘を打ち付けていると

「こういうのも、初めての共同作業って言うのかな?」

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