テキストサイズ

好き心少なからず

第22章 イイコト~梶×宮下~

俺の言葉を遮るように、花夏は妙に明るい笑い声を上げると、俺の目を覗き込んだ。

「1ヶ月って短い?長い?どっちだろうね」

「さあな」

その芝居がかった笑い声と言い方は何なんだよ。

はぐらかそうとするのがミエミエすぎて、突っ込む気にもなれない。

ため息をついた俺を、花夏は上目遣いでじっと見た。

「どうせなら、密にしたいね」

「密?」

密に、ってどういう意味だ?

「早速だけど、明日って暇?」

「は?」

矢継ぎ早の質問に、意味が掴みきれない。

花夏を見れば、真っ直ぐに挑むような目をしていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ