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好き心少なからず

第22章 イイコト~梶×宮下~

その後、月末の日曜日に市内の病院で演奏会をやる話を詰めていった。

そして、その帰り道ー


「花夏!」

俺の呼び掛けに、意外そうな表情を浮かべて振り返った。

「どうしたの?何か用?」

そりゃあ、用がなきゃ呼び止めないだろ!?

急ぎ足で花夏の元へ近付くと、花夏は首を傾げて俺を見る。

「あ、もしかして一緒に帰りたいとか?」

は!?

「何でだよ!?」

「だって、付き合ってるし」

俺と自分を交互に指差して、クスリと笑う。

「一緒に帰るのって、学生の醍醐味ってヤツでしょ?」

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