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好き心少なからず

第13章 人が好いヒト~田口×姉ヶ崎~

僕を見て眉を下げると、いくらかトーンダウンして話した。

「暗い場所に女の子一人残していくのは心配だって言われて」

まっとうな意見だ。

そう思ってしまう気持ちは分からなくない。

「そしたら田口君が…」

声を掛けた、って事か。

「絶好のタイミングだ」

もし僕が通りかからなかったら、姉ヶ崎さんはどうしていただろう?

バスが来るまでの間、ずっとさっきの人と一緒にいたんだろうか?

「でも本当に一人は危ないよ」

あの車の人がいい人かそうじゃないかは判断つかないけど、言っている事は間違いじゃない。

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