
学園アリス
第5章 秘め事
棗の指が下着の中を行ったり来たりする。
控えめな水音がうちの耳に届いてきて、周りのみんなにも聞こえているんじゃないかと不安になる。
「おい、委員長」
突然、棗が口を開いた。
な、何言う気!?
タラリと冷や汗が出る。
「電気消してこい。画面が反射して見づれぇ」
棗は指を動かしたまま、一番前の席の委員長にそう言った。
「あっ、そうだよね!気づかなくてごめんね」
棗の偉そうな態度にも優しく接する委員長。
「カーテンも閉めようか」
映画の途中で今更感もあったが、電気も消しカーテンも閉まり、教室は真っ暗になった。
これで少しは、周りの人にバレる可能性が減った……かな?
ってそうじゃないやろ、うち!!!
