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もしも願い 一つだけ叶うなら

第2章 進展

二宮side

楽屋で大野さんの話を聞くのが嫌で楽屋を出た。出番も近いから舞台袖に行き一人になれる場所を探した。

舞台の中二階のセット裏、下を見ると人がバタバタ動き回ってる。
一人座ってボーっとしてたら考えてしまう。
大野さん、明日休みだから彼女のとこに行くのかな…。

そんなの大野さんの自由なんだよ。意識したらダメなのに…
こんな表情したらダメだな…

下をみたら大野さんがウロウロしてる。俺を探しにきたのか?
下に降りて声をかけたらびっくりしてる。
心配してくれて探してくれたのかと聞いてみたら「うん」って…

もう…なんでそんなに優しいんだよ…
突き離してくれたら欲張らないのに…

智「行こう」
と手を繋がれた。ちょっと、ここはまずいだろと言っても、俺は気にしませんみたいな涼しく顔して…

智「普段から仲いいから大丈夫」

一人照れてるほうがおかしいみたいになってるじゃん。スタッフが俺らを見ても微笑むだけで何も言わない。
ありがたいのか、なんなのかな…

円陣を組みだしたので寄っていくと…
翔ちゃんが俺らを見ても、いつも通りと言うから安心した。俺らはそんな雰囲気で見られてるんだ。
でも俺らって…

松潤の声から円陣が始まる。
関西最後の公演。ようやく内容が固まり、上手く回り始めてる。慣れにならないようにしなくては…

気合いの声かけが終わるとスタンバイ。
出番前に大野さんが俺に声をかけてきた。

智「大丈夫だったじゃん。ふふふ」
こんな大勢の中でこんなこと言う大野さんが意外だった。目の前のコンサートに集中しないとダメなのに…あの人は…

スタッフに呼ばれて定位置へスタンバイ。
カウントダウンが始まる…

「「「「「GO」」」」」

動揺して出番からとっちり、その日1日、そのネタでいじられ続けた。
ーーーーーーーー
コンサートが終わり楽屋に戻ると…

翔「今日は珍しいもん見れたわ〜」
相「珍しいね」
潤「本当に、MCのネタになって良かったんじゃない」
智「ふふふ」

「ふふふ」じゃないよ…まったく。
衣装を脱いでみんなでシャワーを浴びて、着替え終わるとスタッフとごはんに行った。

京都と言うこともあり、和食のこじんまりとした居酒屋で関西終了の打ち上げをする。明日、休みだからとみんな飲み過ぎた。

部屋に戻ると1時を過ぎていた。


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