テキストサイズ

もしも願い 一つだけ叶うなら

第2章 進展

二宮side

大野さんと翔ちゃんが並んでメイクをしている。
先にメイクとセットが終わって、ソファで一人、ゲームをしている。

二人は京都時代の話をしてるみたい。
京都時代のことは詳しくは聞いたことがない。ジュニア時代は数えるぐらいしか一緒に仕事はしていない。

何話しているのか気になるけど…聞こえないしな…
夜にでも聞いてみよかな…

大野さんもメイクが終わったみたい。
衣装に着替えてソファ席に座って携帯をチェックしている。
しばらくすると大野さんの携帯が鳴った。

智『ごめん、ちょっと待って』
携帯を持って楽屋を出て行った。彼女からだ…

心が痛い…彼女がいるのに付き合うって言ったのは俺だ。
嫉妬するならやめておけと言われたのに、それでもいいと言ったのも俺。

縛られることを嫌う人だから、俺だけを見てと言ったら終わる…
頭では分かってるけど、やっぱり悲しい…
ゲームをしているけど全然頭に入ってこない。

相「ゲームオーバーしてない??」

ニノ「あっ…」

相「ゲームに集中してないなんて珍しいね。緊張してんの?」
コンサートで緊張なんてしない、そっちのほうがまだマシだな…

ニノ「アンタじゃないんだから、緊張なんかしないわ」

相「大ちゃんは彼女からの電話なのかな??」
それを俺に聞く?俺の気持ちなんて知らないもんな…。
傷口に塩を塗られてるみたい…ヒリヒリする…

ニノ「さあ…」

相「年上の彼女っていいよね~、どんな彼女なの?」

ニノ「直接聞けよ」
すごくいい彼女だよ。大野さんにはもったいないぐらいの…できた人だった。知らない人なら奪ってやろうって思うけど、良くしてくれた人だけに心が痛む…

しばらくすると大野さんが楽屋に戻ってきた。
相葉さんが嬉しそうに大野さんに質問している…

相「彼女から?」

智「うん…そう…」

相「ラブラブだね」
その言葉が胸に刺さる。相葉さんは悪くない、大野さんも悪くない。
だけど…俺はどうしたらいいのわからなく、会話の続きを聞きたくなくて楽屋を出ることにした。

テーブルの上にゲーム機を置いて楽屋を出た。
もうすぐコンサートが始まるのかスタッフが慌ただしく動いている。

まだまだ続くかと思うと気持ち悪くなってきた…
この関係も…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ