
黒川とぱんぱかぱん!
第2章 黒川虹花は救世主
「黒川!出来た。合ってる?」
そう言うと黒川は俺のノートを手にとって
確かめている
ルールが分かってるなら
解き方が分かってるならこの答えで正解なはずだ…
頼む…
「大正解!これ、今日の授業で出た問題だよ?
これなら数学は完璧だね!」
「……まじ…?」
「うん!まじだよ!」
黒川は俺の書いた答えに
大袈裟にはなまるを書いてくれた
「これ、今日出た問題…俺…本当にやればできるんじゃん!」
あ……
俺は嬉しくて勢いよく立ち上がると
共にお客さんが入ってきた
「あー…いらっしゃいませ…」
あーぁ。
恥ずかし…
ふと黒川の方を見ると
黒川は時計を見ていた
「もう時間だね…」
そう言って教科書や筆記具を片付けている
忙しくなる時間帯なんだもんな
「調子に乗ってきたのに…もう少しやりたかったな…」
そうは思いつつ
俺も邪魔や迷惑かけられないから仕方なく片付けた
「ありがとな。じゃあ帰るわ」
