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天気予報の恋人

第14章 chapter 14


そこへまーくんが駆け寄っていく

え?また俺を1人にするの?
今は確かに竿は持ってはいないけど

岩場に1人で座ってる事が怖いんだよ?
…まーくん、それ知ってるでしょ?!


リーダーがしなる竿を必死に抑えている

その光景はまさにあの時の恐怖をフラッシュバックさせた

潤くんも、顔色が悪くなっている

お互いが、動けなくなってしまっている事に気付いて
二人でただオロオロするしかなかった



「あ!やべっ!」

そんな大きな声と同時にまーくんの姿が消えた

それと同時に起きた水しぶき


「やだぁぁぁぁぁぁっ!!」

何が起きたのか理解した俺は、これ以上ない声で叫んでいた

もう嫌だ!
まーくんがいなくなっちゃう!

パニックになってしまっている俺を、リーダーがガシッと抱き締めた

「かずなり!目を開けろ!」
「嫌ぁぁぁぁぁっ!!」

激しく首を振る
もう、自分でも分からない


「とにかく顔上げろ!良く見ろって!!」

リーダーの、聞いた事のない強い声に
俺は逆らえずに顔をあげた

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