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方位磁石の指す方向。

第5章 scene 5

櫻井side



二宮に触れた瞬間、
愛おしさが途端に
溢れ出てきた。


…ああ、ダメだ。
俺、コイツのこと
離したくない…


「んっ。…ぁ、」


首筋に口付けをして
指が絡む手に掛ける力を
強めてみた。


「…翔、さ、」

「……」


二宮から離れれば、
蕩けた顔をしてた。

…ほんと、可愛い。



そんな顔見せるの、
俺だけ…?

それとも誰かに
みせてる?



潤?

雅紀?

智くん?



「…ずりぃ。」

「えっ?」

「…バーカ。
もう…」



華奢な肩に手を置いて
キスして唇を離したら
二宮の口から甘い吐息が漏れた



乱れた服を直してから
一息ついた二宮。


「ねぇ、翔さん…
俺、」

「…うん、」

「…おかしいって言って
笑ったりしないでね。」

「うん、」

「……男のこと、
好きでもおかしくないんだよね?」




どくんっ、



胸がすごい勢いで
音を立てている。

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