
ローズ学園
第4章 春太&快斗④
「嫌じゃ、ない?」
春太が不安そうに聞く。
「ぜんぜん!すっごい嬉しい。かっこいいし。
ほんとにありがとう!!」
俺は春太の頭を優しくなでる。
春太は安心したように笑う。
「あと、それとね、これはプレゼントじゃないんだけど」
春太が紙袋の後ろからもう一つ包みを取り出す。
紐の長さ的にネックレスのようだ。
俺がはめているものとよく似た柄になっている。
「これ、かいのとお揃いのやつで、僕、かいとお揃い欲しいなぁって思っちゃって…」
春太が恥ずかしそうに目をそらしながら言う。
何それ。すごい嬉しいんだけど。
お揃い欲しいとかかわいすぎる。春太につられて俺まで恥ずかしくなる。
「付けていい?」
春太が遠慮がちに聞く。
「うん。お揃いとか嬉しい…。」
俺は春太に優しく微笑む。
「つけてやるよ。」
春太からネックレスを受け取って、細い首に手を回す。
ネックレスは春太の胸のあたりまであって、黒くてかっこいい。
春太の白い肌に合っている。
「変じゃない?」
「うん!似合ってる。」
「よかった」
春太が俺を見て笑う。
「かいも似合ってるよ。」
「ありがとう。ほんと嬉しい。
なのに、あんなふうに、俺には言えないのかとか言ってほんとごめん。
俺ほんと恥ずかしい。」
布団に顔を埋めると春太が俺を上から抱きしめる。
「全然いいよ。ヤキモチ焼いてるかいも、不安そうな時だって、全部好きだから。
いいよ。」
こういう時、俺より春太の方が大人だなとか思う。
春太は人にやさしくされる分だけすごく人に優しい。そういうところも好き…。
好きなところでいっぱいだ…。
布団から顔を出し、春太を抱きしめる。
「春太、大好き。」
「僕も。」
春太にそっとキスをする。
思いを全部込めて…。
