
ローズ学園
第4章 春太&快斗④
春太の顔は真っ赤に染まっている。
「かい、あのね。僕たぶん、かいが思ってる以上にかいのこと好きだよ?」
真っ赤な春太の顔がこれ以上ないくらい赤くなって、
でも、それでも目をそらそうとはしない。
「だから、かいが不安になることなんてないんだよ。僕には、かいしかいないもん。」
春太の言葉が心に染み渡るみたいだ。
「でも、もしね…
それでも
不安になる時があったら言って。」
春太がはにかんだように笑う。
「僕が、ぎゅーーってしてあげるから。」
そう言って俺を抱きしめる。
俺の左頬に触れる春太のほっぺが気持ちくて、春太の温もりが心地いい。
心がふわふわして、落ち着く。
久しぶりに安心できた気がする。
「春太。ありがとう。」
俺は抱きしめたまま言う。
「こんな俺嫌じゃない?情けないやつって、思わない?」
春太が俺の頭をそっと撫でる。
「思うわけないじゃん。だって僕、かいのこと大好きだもん…。」
春太が少し体を離す。
「逆に、ちょっと嬉しい。」
春太が照れたように俺と目を合わせる。
あぁ。初めからこうすれば良かったんだ。
いいやつのふりするんじゃなくて、自分の思い伝えればよかった。
春太と見つめあっていると、どちらからともなく笑いあった。
春太の首に手を回し、そっとキスをする。
春太が俺の耳にささやいた。
「僕、今日したいかも…。」
春太は恥ずかしそうに俺の肩に顔を置く。耳まで真っ赤になりながら。
この小悪魔!
いつも振り回されっぱなしだ。
