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今日も明日も

第30章 理由はいらない 3rd


この神社は、それこそ俺のお宮参りからずっと
参拝している神社で

引っ越してからも、お守りだけはここで頂くと決めていた

毎年きちんと納めて、新しくしてたんだけど


…3年前、これに守られたような出来事があってから
何となく新しいお守りに変えられずにいた


それでも参拝だけは、毎年していた

ただ、去年はバイトがあまりに忙しくて、参拝はおろか
実家にも帰れなかったから


今日、二宮さんが誘ってくれたのは
凄く嬉しい事で

……まあ、本当の処
参拝以上に、二宮さんと出掛けられるって方が重要ではあるけどね





「そう言えば…二宮さんのお婆ちゃんちって…神社から近いんですか?」

何気なく、した質問

だけど
二宮さんの顔が、急に寂しそうな表情に変わったのが分かった


「今は、住んでないです」

「え、」

「施設に…入ってます」


二宮さんが、小さく溜め息をついた

「相葉さん」

「はい?」



「俺に、付き合って貰えますか?」

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