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暗闇の向こう側

第1章 闇は深い

大野side

相葉ちゃんが作ってくれた鴨鍋は本当に美味しかった。特に柚子こしょう入れるのが気にいった。
日本酒とも相性がいいし…。もっと飲みたかったけど、絵を描かないとダメだから1杯だけにしておくことにしたら、相葉ちゃんも付き合って1杯だけにしてくれた。

こういうところ、気を使ってくれる。本当に優しんだよな。無理してやってくれてる訳じゃなくて、これが相葉ちゃんの本当の姿なんだろうな…。

鍋も食べ終えて、片付けも二人でしたらすぐに片付け終わった。

俺は絵を描くからと伝えると見てていいかと聞かれ、ホントは恥ずかしいから嫌なんだけど、一緒にいるから「いいよ」って返事した。

俺が絵を描くのをリビングの端のハンモッグから見てる。
何を言う訳でもなく、見てるだけ…。楽しいのかな??変なのかな??

しばらくするとキッチンに向かってお茶を入れてくれて、お茶をそっとテーブルに置いてくれた。

智「ありがとう、見てて楽しい??」

相「うん、初めて見る姿だし、描く工程を見れて楽しいよ」

智「相葉ちゃんも描いてみたら??」

相「見るだけでいいよ」
ニコッと笑ってずっと絵を見てる。なんか変なのかな…

智「なんか変??」

相「変なんかじゃないよ、すごいなって思うよ。ホントは描くところ見られたくないでしょ?ベッドルームに行ってようか?」

こうやって相手の気持ちを確かめるところはいつもの相葉ちゃんだ。

智「大丈夫見てていいよ。
飽きてるなら、先にお風呂入ったら?」

相「うん、そうしようかな…」

智「あっ、明日、仕事、何時なの??」

相「9時現場、地方ロケだから。帰りも遅いと思うから先寝てね」

智「早く寝ないとダメじゃん」

相「そうだね、でもいつも寝るのもっと遅いからこんなに早い時間には寝れない(笑)」

智「いつも何時に寝てんの?」

相「2時前ぐらいじゃないかな」

智「遅いね、俺は仕方がなく遅くまで起きてるのに…。今日は早く寝な。お風呂入りなよ」

相「そうする」

そう返事したらお風呂へ行った。
そんな時間まで毎日飲んでるのか。不健康だな。
仕事で遅いのは仕方がないとしても普段ぐらいは早く家に帰りたくないのかな…。やっぱり寂しいのかな…。

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