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恋空予報

第17章 幸せの形

二宮side




雅紀はわからないだろう。

自分の魅力に。


あんな顔、見せるの俺だけ。

…って、信じたい。


誰よりもキラキラしていて、
笑顔が眩しい雅紀。


俺とは正反対な性格に
憧れたんだろうな…。


少しずつ近付いていく
俺と雅紀の距離。


いろんなこと、あった。


近付いて、離れて、また近付いて…。



方が触れ合う距離になるまで、
そう時間はかからなかった。



「二宮くん。」

「へ?」



上を見上げると、
部長が険しい顔つきしてた。



「なにをニヤニヤしているのかな?
恋人いいことでもあったのか?

…そんな君に、朗報だ。」

「え、なんですか?」

「人事異動ってやつだな。」

「え!?本当ですか!?」



部長が言うには、
今の部より給料が高く、
定時の時間に必ず帰れる、
そんな最高な部署。


俺がニヤニヤしてると、
部長が目の前にドサドサと
資料の束を置いた。



「人事異動祝いだ。
これ、まとめておいてくれ。」




…どこがお祝いだよ。


この、鬼ーっ!

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