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プリンス×プリンセス

第76章 虚言の裏側

ディオは赤ん坊を見ている。

赤ん坊がジュークの子だと、ディオに知られてしまった。

だったら、ばれるって…誰に?

「姉上は…知っていたのか?」

「俺が伝えた」

そうか…。

はぁ…と安堵の息をこぼす。

姉上に内緒にしたかったのかと思った。

でも違うみたいだ。

じゃあ誰に…?

「質問を変えよう」

考えを巡らせている所で、ディオが質問を被せてきた。

「マキシミリオンは誰の子だ?」

……は?

「お前、そんなの…」

マックスは目といい髪の色といい、ディオに瓜二つと言える程そっくりじゃないか。

「ジュークの子供と一緒に生まれたあの子の父親は、誰だと思う?」

ディオにそっくりな外見。

そのディオも、父親である国王によく似ている。

髪も、目の色も……

「隔世遺伝…?」

マックスが生まれて、あんなに周りからディオにそっくりだと言われたのに。

ディオの子供じゃ…なかった…?

「ジュークにも国王の血が混じっている…これで俺と兄弟だと証明されたな」

そう言って、ディオは皮肉めいた笑みを浮かべた…。

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