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プリンス×プリンセス

第23章 ミッションクリア

俺…が?

思わず顔を歪めると

「あなたがいいと思うものをお願いします」

ジュークの言葉に、追い撃ちをかけられた気になった。

ディオの為に選べってか。

知らず、小さくため息がこぼれる。

「あ…分かった。今持っていくか?」

「いえ。出来れば夕刻に」

夕刻?

何でわざわざ時間を決めるんだ?

疑問を持ったままジュークを見れば

「ディオチェスター様が部屋を空けている時に替えて頂けませんか?」

「俺が?」

「はい。食事時なら誰も部屋に居ませんので」

ジュークの意図するものが掴めなくて、疑いの眼差しを向けると、ジュークはくすりと笑い

「食事から戻ってきて、花が新しいものに変わっていたら、驚くと思いませんか?」

…そうかな?

そんなサプライズに動じるような奴じゃないだろうに。

でも…ま、いいか。

「了解」

「ではよろしくお願いします」



別にいいかなって思ったんだ。

あいつと顔を合わせずに済むのなら。

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