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プリンス×プリンセス

第82章 改めて誓う

朝の空気は澄んでいて清々しい。

朝日が昇ったばかりで、庭を歩くには少し肌寒さを感じてしまう。

ディオに部屋へ呼ばれて。

そこで話でもあるのかと思っていたのに、まさか外へ出ていくとは予想しなかった。

どこに行くとも言わないし、聞かない。

ディオの先導に付いていくと…

「礼拝堂?ここに何の用が…」

「おかしな事を言う」

ディオがこちらを振り返り、くくっと笑った。

「ここは祈りを捧げる場所だろう?」

そう言って胸ポケットから鍵を取り出すと、鍵穴に差し込む。

ガキンと重々しい音を立てて、鍵が解除された。

「さあ」

ディオに手を差し出されて、少しだけ躊躇してしまう。

それを見抜いたのか――手を乗せる前に掴まれて、手を引かれる。

ここは、ディオと結婚式を挙げた場所。

あの時は大勢の人がいて、飾り付けも華やかにされていた。

でも今は照明が点いていないからか、窓からの光だけでは少しだけ薄暗い。

ディオが後ろ手に扉を閉め――鍵を掛けた。

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