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0時の鐘が鳴る前に

第1章 菜津子の部屋

「うーん…彼女の事を考えて、
高橋君が一生懸命選んだプレゼントだったら
どんなものでも喜んでくれるんじゃないかな?

物じゃなくても、素敵なデートを計画するとか…

私は、相手が心を込めて考えてくれた事が一番嬉しいよ!」

心の中で謝りながら、それらしい言葉を紡ぐと

「うん…だよな!鎌田さんを頼るんじゃなくて、自分で考えてみる!ありがとう!」

と言って高橋君が素敵な笑顔を見せてくれた。

良かった、今日もばれずに済んだみたい。

そっと胸を撫で下ろしながら、店員が運んでくるマグカップに目をやったとき、

凄い勢いでカフェテリアの扉が開いた。

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