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にじいろ。

第7章 二人の夏。 

〜 和也Side 〜



泣くつもりなんてなかったんだ

ただ
まーくんと一つになれたことが
嬉しくて
嬉しくて

こんな俺を
汚れた俺を
愛してくれてありがとう
って
それを伝えたかっただけだった


なのに

『幸せ』
って心の声が漏れた途端
メッキがボロボロと剥がれ落ちて
俺の中にある
『愛されたかった』
って想いが溢れた


そうだ。
俺、愛されたかったんだ

心を抱いて欲しかったんだ




雅紀「かず?やっぱり痛かった?」


違うよ。

そうじゃない。
って首を振った



雅紀「ホントだ。涙があったかい」


涙を指で拭って
優しいキスをして

強く抱きしめてくれた

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