
バラードは君だけに
第10章 壊れてゆく心
数日後。
今日で一学期も終わり、明日からは夏休みだった。
担任の先生が、うかれているみんなに声をかける。
「では有意義な休みとなるように。規則正しい生活を送って、体調を崩さないようにして下さい」
ホームルームが終わると、レイナが私に誘ってきた。
「これからあたし達クレープ食べに行くんだけど、美羽も行かない?」
「ごめん…あまり食欲ないから」
「そっか…。ねえ美羽、どこか具合とか悪くない?
最近痩せたみたいで心配」
「え?元気だよー」
「ならいいけど。じゃあまた、海斗との思い出話聞かせてね」
「うん、わかった」
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海斗は今から下野君達とカラオケに行くから、私は珍しく一人で帰る事になった。
