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Fallen Angle

第1章 Re

「連絡できなかったから寂しかったよ」
拗ねたような表情を見せる。
「仕方ないだろ?仕事が忙しかったんだから」
不機嫌そうな男の膝に手を重ね
「わかってる」
「今日は時間が空いたから来れたんだよ」
男はドレスのスリットから指を滑らせて蓮の膝を撫でる。    
指先をさり気なく誘導して太ももで挟んだ。
「お仕事大変なのに無理してない?」
男の顔を心配そうに顔を覗き込み、ドレスから覗く胸の谷間を見せる。
「大丈夫だよ。任せてきたから」
挟んである指先が肌を這う。
ボーイに呼ばれると挟んでいた手をさり気なく離し
「行かなきゃ…来たばっかりなのにごめんなさい」
目線を送って、また別のテーブルへ移動する。
見慣れた後ろ姿に胸をなで下ろし、隣に座ると
「お待たせ」
「何だか機嫌悪そうな顔してるけど、どうかした?」
男の手を握ると耳元で
「さっきから蓮の事、触ってくるお客さんばっかりなの」
小さく呟く。
「だからってそんな顔してちゃダメだよ。仕事なんだから」
「そうだけど…」
「愚痴ならいつでも聞いてあげるから、ね?」
子供をあやすように男が言うと
「ありがとう。でも来てくれて良かった。甘えられるのここだけだもん」
笑顔を向け、胸の膨らみを当てるように男の腕に絡みつく。
「蓮は可愛いな」
男は髪をそっと撫で
「何か飲む?好きなの頼んでいいよ」
「いいの?嬉しい。じゃあワインがいいな」
「好きだな。ワイン」
「うん」
手を伸ばしてボーイに頼む。
「蓮は昼間も働いてるんだろ?疲れてない?」
「事務だから大丈夫だよ。相変わらず心配性なんだから…疲れてないって言うと嘘になるけど、今日会えたから充電できたよ」
柔らかな笑顔を男に向けた。
またボーイに呼ばれ移動していく。
客が引き、ラストまでいた客を見送りに外に出ると火照った肌を冷たい風が浚っていく。
「仕事が終わった後どうする?」
何かを期待しているような男の笑みに
「あのね…店長に残ってくれって言われたの」
男の笑顔が歪んでいく。
「そっか…またミーティング?」
「うん…ごめんね」
手を引かれ、ビルの死角に連れられて抱き寄せられると唇が重なり、男のざらついた舌が絡みつく。
わざと甘い声を漏らし、男の胸を押すとゆっくりと体が離れて
「…もう戻らないと怪しまれちゃう」
「そうだよね。ごめん」
「またね」
小さく手を振り、寂しそうな顔を見せた。

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