
人型ナビ
第4章 ドライブ②
めちゃくちゃな登録のされ方になっているが、それもまた楽しい。
何もかもが楽しいのだ。
人型ナビが開発されてから、観光地には週末になると人が流れてくるようになったと聞く。もちろん、一人で来る人が大多数なのだが。それでも、全く人が来なかったりした場所などは嬉しい限りだろう。
高速道路にしても、今までより交通量が増えているらしい。
確かにそうだろうと思う。俺でさえ、毎週のように高速道路を使って走りまわっているのだから。
それほど、人型ナビという存在が、現代の人間たちに潤いを与えているという証なのだろう。
「高い買い物だったけどな」
俺は、自嘲気味にそういった。
香枝はその言葉の意味を知らないので首をかしげる。
「高い? 買い物? です、か?」
「あ、違うちがう。いいんだよ」
看板を目当てに、ゆっくりと歩き続ける。
俺たちの他にも、同じようにナビと楽しそうに笑いながら、歩き続けている人がいる。
(今が、一番幸せだな)
何もかもが楽しいのだ。
人型ナビが開発されてから、観光地には週末になると人が流れてくるようになったと聞く。もちろん、一人で来る人が大多数なのだが。それでも、全く人が来なかったりした場所などは嬉しい限りだろう。
高速道路にしても、今までより交通量が増えているらしい。
確かにそうだろうと思う。俺でさえ、毎週のように高速道路を使って走りまわっているのだから。
それほど、人型ナビという存在が、現代の人間たちに潤いを与えているという証なのだろう。
「高い買い物だったけどな」
俺は、自嘲気味にそういった。
香枝はその言葉の意味を知らないので首をかしげる。
「高い? 買い物? です、か?」
「あ、違うちがう。いいんだよ」
看板を目当てに、ゆっくりと歩き続ける。
俺たちの他にも、同じようにナビと楽しそうに笑いながら、歩き続けている人がいる。
(今が、一番幸せだな)
