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お前は俺のxxx

第113章 秘密。



屋上に出ると、立花くんは顔を曇らせ俯きながら話し出した。


『藤川ちゃん...。あの噂のことだけど..
俺..違うんじゃないかと思ってる。』


「ぇ…。」


立花くんは顔を上げると真っ直ぐ私を見てきた。


『本当は逆なんじゃない?
樹を見てると、何か取り繕ってるように見えるんだよ。

そうやって考えてたらさ、あの日の事を思い出して。

資料室に遅くまで残ってたでしょ?
あの時の藤川ちゃん様子がおかしかったから。

それに、樹が地下から上がってくるのを見たんだよね。

工房には用事は無いだろうし、資料室に行ってたんだな。と思ってたんだけど。』



みんな噂を間に受けるだけで、誰も私を信じる人はいないのだと思っていた。


立花くんは噂を聞いても、私の事を色々考えてくれていたことを知り、涙が頬を伝い私はその場にしゃがみ込んだ。


『藤川ちゃん。俺も力になるから。
こんなの黙って見てられないよ。

今日の放課後…待ってるから。
話せるようだったら話してくれるかな?
早めに解決させてまた笑顔を見せて?』


立花くんは私の頭を優しく撫でると、屋上から先に出て行った。




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