
お前は俺のxxx
第109章 好き…
『クス。やっと顔上げた。』
碧先輩は私の頬にそっと手を添えると、
おデコに優しいキスを落とした。
『結愛ちゃん。これからは普通に話して?
あと先輩ってのも禁止。』
「碧せんぱ..」
私の言葉を遮るように
触れるだけの優しいキスで唇を塞いだ。
『碧。』
「ぁ.ぁ..ぁぉ..ぃ?」
『よく出来ました。』
碧はクスっと笑うと
私を優しく抱きしめた。
その時…後ろから木の幹がパキッと折れる小さな音が聞こえて、振り返ると木の後ろに人影が見えた。
「わあぁぁ..す.す鈴木先輩⁉︎」
『あの..ごめんなさい..。
覗くつもりは無かったんです..。』
鈴木先輩は俯きながら、
気まずそうに謝ってきた。
「ゃ..あの..そんな..
こちらこそすみません‼︎」
顔を上げた鈴木先輩は
チラッと碧の顔を見た。
『知ってる人?』
私が碧に鈴木先輩のことを話そうとすると、先に鈴木先輩が口を開いた。
『あ…昨日藤川さんの眼鏡を…拾って…
あの…でも…どうして一之瀬くんと…』
鈴木先輩は碧を見ながら、
私に聞いてきた。
きっと颯太とのことを
言いたいのだと思った。
