テキストサイズ

お前は俺のxxx

第102章 初めての。



『ちょ‼︎結愛!
やめ..くすぐってぇっ!』


そのまま最後のシャッターがおりた。


「あははッ!
だって颯太笑わないんだもん♪」


落書きコーナーへ回ると、映し出された画面にはやっぱり不機嫌そうな顔をした颯太が写っていた。


『何だこれ?何すんの?』


「撮ったプリクラに落書き出来るんだよ♪もう!ほら颯太の顔ヒドイ〜。」


1枚目の写真はカメラに指をさした私のマヌケな顔。


その後は仏頂面をした颯太の隣でポーズをきめている私。


くすぐられて笑う颯太と私の楽しそうな顔。



初めて撮った颯太とのプリクラは、おかしな仕上がりだったけど、最後の1枚は向き合って笑う2人の笑った顔が写っていた。



落書きを終えて出てきたプリクラを半分颯太に渡すと、それを見た颯太はククッと笑っている。



『俺ひでぇ顔してんな。
それに比べてお前の楽しそうな顔。』


「本当だよー‼︎」


『でも、これ。なんかいいな..』


颯太がこれと指をさしたのは、2人の笑った顔が写った1枚だった。


「また撮ろうね♪」と言うと
『絶対ぇヤダ。』と返した颯太の顔は、プリクラを眺めたまま嬉しそうに笑っている様に見えた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ