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アクマにアソコを貸しました

第10章 イカ?いいえ、津島です

「〜〜〜〜っ!とにかく邪魔してごめんなさいっ!」
→【逃げる】
→【速やかに逃げる】
→【余裕をみせつつ即撤退】
逃げる方向の選択肢しか見つけられない。萌々ちゃんにくるりと背を向けた。

「待ってください!あの、先輩今日ちょっと宜しいですか?」

逃げようと一歩踏み出したところで、愛らしい声に呼び止められた。ギギギと音のしそうなぎこちない動作で振り向くと萌々ちゃんが私を見つめている。

「ここで見られてしまったのも何かの縁だと思うんです。先輩お願いです、相談に乗ってもらえませんか?」

えー…相談なら他に適任がいるのでは?ほら津島とか津島とか津島とか。

「立ち聞きじゃなくて、心配して下さってたなんて嬉しいです。ありがとうございます」
小首を傾げてニコリと微笑まれれば
「そうなの。私で良ければ乗るわ、相談」
そう言われたら、もう断れないよね。ぶっちゃけ立ち聞きだったからね。

彼女のくりんとした可愛いお目めの奥から、立ち聞きじゃなかったって言ったよね、それとも何?立ち聞きしてたっての?盗み聞きしてたっての?、という軽い脅しが聞こえたもん。ソッコー白旗を揚げるよね。

「本当にありがとうございます!じゃあ、一緒にご飯いかがですか?
必ずお一人でいらして下さいね。…こんな話し恥ずかしくて他の人には言えませんから。
先輩だから相談に乗っていただきたいって思ったんです。だから絶対お一人でお願いしますね」

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