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嬉しそうに笑い、ヒョイとお姫様抱っこしてベッドへ向かう。

いきなり抱き上げられ、驚いて咄嗟に首へしがみつくと、二の腕の内側にキスをされた。

「にゃひゃ！？いいいいきなり何！？」

「梓穏はどこもすべすべでいいねぇ。

…あれぇ？顔が赤いよ、真っ赤っかー♪」

マソォは私を抱き上げたままベッドに登ると、ヘッドボードに背を凭れさせ脚を投げ出して座った。そして後ろから抱き締めるような体勢で私を前に座らせる。最早なすがままの私。
マソォの胸にそっと背中を預けると、腕が前に回されてキュッと力が込められた。


顎をクイと後ろへ向けられて、唇が近づいてくるのでそっと瞼を下ろした。
「………？」
いつまでも柔らかい感触がやって来ないので、うっすらと目を開けると、愛しげに目を細めたままのマソォと目が合った。


「…マソォ…？」

私の声にハッと目を大きくしてから僅かに触れるキスをした。

「ゴメンゴメン。
梓穏は俺と一線を越えたくないんだ…と、ずっと思ってて。でもいざ越えてもいいって事になったら、なんていうか…急いでしまうと勿体なくて」