
それでも好きな人
第15章 不慮の事故
ガラガラ(ドアが開く音)
美鈴「!?」
拓真「一人じゃ大変でしょう」
美鈴「お義兄さん…」
美鈴の心配を余所に
拓真は腰にタオルを一枚
巻いた状態でお風呂場に入って来た
こんなとこ
香苗に見られたら
言い逃れする事が出来ない
必死に拓真を追い返そうとする美鈴だっ
たが…
拓真「ほらっ、体洗うから」
美鈴「ダっ…ダメだって…お姉ちゃんに
見つかったら…」
拓真「香苗なら買い忘れた物があるから
って出かけたよ」
美鈴「こんな時間に?」
ここ最近
香苗は休日や夜でも
出かける事が多くなっていた
友達と会う
買い忘れた物があるなど
理由は様々、その時々で違ったが
買い物にしてはどこかオシャレをしてる
気がして…
美鈴「なんか…変じゃない?」
拓真「変?」
美鈴「うんっ、なんか…」
拓真「そうだね」
美鈴「…」
